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うらん : 歌うたい 太鼓たたき 

シトロン稲葉のオリジナル曲:「もんじゅもんじゅ」

2016.02.23 (Tue)
この記事の末尾に字幕入り動画を追加しました(2016/3/17)

ブラジル音楽演奏家であり作編曲家の稲葉光(シトロン稲葉)さんの2016年の新曲は、福井県にある高速増殖炉「もんじゅ」を題材にした歌です(歌詞はこの記事の後半をご覧ください)。

日本原子力研究開発機構(以下原子力機構)が運用する「もんじゅ」は、MOX燃料(プルトニウム・ウラン混合酸化物)から核燃料を生み出そうと計画された核燃料サイクルのための原子炉です。1995年の運転開始直後に金属ナトリウム漏洩による火災事故を起こして停止。当時「もんじゅ」を運用していた動力炉・核燃料開発事業団(動燃)は事故及びその隠蔽の責任を問われて解体され、原子力機構に引き継がれます。長期にわたる対策工事を経て2010年、15年ぶりに運転を再開すると、今度は原子炉容器内に3.3トンの装置が落下する大事故を起こしました(装置は現在引き抜き完了)。

2011年3月の東電福島第一原発事故で原発の安全性が問題になる中、原子力機構による安全対策の虚偽報告やおびただしい数の点検漏れが発覚。原子力規制委員会は2013年5月、安全管理体制の再構築ができるまで「もんじゅ」の無期限の運転停止を命じましたが、その後も一向に改善は見られず、2015年11月文部科学省に対し、原子力機構に代わる新たな運営主体を明示するよう勧告しました。

「もんじゅ」では原子炉の冷却材として水ではなく金属ナトリウムを使用しています。金属ナトリウムは空気(酸素)に触れると発火し、水に触れると爆発する物質です。このため、火災が起きても水で消火することができません。

核燃料サイクルについて(たぶん後日追記)

21年前の着工以来、当初の目的であった核燃料サイクルも果たせず、ほとんど発電もできず、運転停止中でも原子炉の冷却を続けるために電気を消費し、維持するために莫大なお金を喰い続け、金属ナトリウムが冷却材に使われているため取り扱いが難しく、適切に管理を任せられる運営主体も見つからない、それが高速増殖炉「もんじゅ」です(2016年2月現在)。

<参考サイト>
国立研究開発法人 日本原子力研究開発機構(JAEA)
日本原子力研究開発機構 高速増殖原型炉もんじゅ/もんじゅ運営計画・研究開発センター
原子力規制委員会 高速増殖原型炉もんじゅ関連
ウィキペディア もんじゅ
もんじゅ君のブログ



「もんじゅもんじゅ」 
作詞・作曲・編曲:シトロン稲葉 @citron178 (2016年2月)

ラヤラーヤラー ラヤラーヤラー
ラヤラーヤラー ラヤラ ヤーラヤーラーヤ

もんじゅもんじゅ もんじゅは繊細
もんじゅもんじゅ もんじゅは敏感
もんじゅもんじゅ
水がかかったら 燃え上がるのは肉体

もんじゅもんじゅ もんじゅは貪欲
もんじゅもんじゅ もんじゅは放漫
もんじゅもんじゅ
二日で一億食いつぶすのは日常

サイクル事業の頓挫で核廃棄物行き場もなく
誤魔化し続ける嘘にさらに嘘重ねて自首絞め
「そのうち忘れるはずさ」とプルサーマルで時間稼いでも
もんじゅの老朽化だけは一瞬たりとも止まらないんだ

もんじゅもんじゅ もんじゅの幻滅
もんじゅもんじゅ もんじゅの諦観
もんじゅもんじゅ
何年待っても働くあてはもうない

もんじゅもんじゅ もんじゅはあだ花
もんじゅもんじゅ もんじゅは死に体
もんじゅもんじゅ
ただナトリウムを熱するだけの一生

〈字幕入り動画〉



2016年3月6日「0306原発再稼働反対!LIVE★街宣」 九州電力東京支社前@有楽町でのサンバ・ナ・フアによる初演


脱原発ソング 反原発ソング プロテストソング Protest song original Anti-Nuke song

※稲葉さんの脱原発関連の曲は、ご自身が「脱原発歌謡」と名付け、この記事のカテゴリも「シトロン稲葉の脱原発歌謡」としていましたが、最近ではこの呼び方はしていません。
第1弾の「原発なくたって」はアメリカ南部のケイジャン風、第2弾「廃炉節」は日本の新民謡とレゲエが融合した曲調で、沢山の人に歌ってもらえる事を期待して、音源がSoundCloudに公開されています。この頃までは「脱原発歌謡」の呼称でした。
変化した理由は、「原発なくたって」「廃炉節」は稲葉さんにとって音源が作品の完成形であり、ご自身の音楽活動で演奏する前提では無かったものが、期せずして抗議行動の場などでサンバの編成で演奏することとなり、その延長から第3弾のサンバ・ヂ・クアドラ形式の「危険な燃料棒」が生まれ、それ以降の6曲はブラジル音楽形式となり、つまりは稲葉さんの演奏活動とこれらの曲作りがリンクしたこと。それに伴い、一般の人が歌うには曲の難易度が上がっていること。
また、社会的な内容の曲だからといって特殊ではなく、脱原発ソングやプロテストソングという枠は当てはまらない、という考えも稲葉さんにあるようです。


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